人の繋がりから財産を

名護交流委員会 委員長  齊 藤 真 弘

 44年間紡がれてきた滝川名護児童交歓事業は、子どもたちに夢や感動を与え、そこで生まれる笑顔や涙によりこれまで多くの参加児童を成長させてきました。また、この事業により滝川市と名護市との間で多くの人たちが繋がり、今もなお交流が続いておりますが最近では参加する滝川児童が減少傾向にあります。しかし、子どもたちが人との関わりから思いやりや感謝の気持ちを育み、人との繋がりから成長できるこの事業を継続していかなければならないと考えます。
 本年度、名護児童滝川受入では、名護児童が北海道の厳しい冬の寒さを体感して、雪国ならではの文化や生活様式に触れ、親元から離れた環境に身を置くことで感じる家族の大切さやお世話になる人たちの温もりを感じて成長していく機会といたします。また、新たな試みとして受入れ家庭の募集を行い、受入れ先の家族であるつつじ会の皆様と協力して準備をし、双方の児童たちが交流しあい絆を深め、お互いが一生の思い出となるような事業を構築してまいります。続いて滝川児童名護派遣では、事前に研修を行い、礼儀や他者を思いやることを学んでもらい、これから社会に羽ばたいていくのに必要不可欠な団体行動の規律や時間厳守の大切さを感じていただきます。また、自身の住んでいる地域のことについて再認識してもらう機会を設けることで郷土愛を育むきっかけとし、沖縄に行った際には風土や歴史、文化を肌で感じ、お世話になる児童や家族の想いから心の成長を遂げ、家族との絆や仲間との友情を深めていけるよう取り組んでいきます。さらに、滝川児童名護派遣報告会では、派遣で培われた責任感により、各自が沖縄での体験、学習したことや感想などまとめ上げたものを仲間と協力して発表することで、仲間との友情をさらに深めていただきます。そして、家族やお世話になった人への感謝の気持ちを伝えることで、家族の絆や感謝の心を育み、親や事業に携わったすべての人たちに成長した姿を見ていただける事業にいたします。最後に広報活動として、一人でも多くの児童が出会いや絆を財産としていただくためにも滝川市近隣の施設や企業にご協力を仰ぎ、事業PRを行いこの事業を周知してくことに努めてまいります。
 人との出会いは自身を成長させるきっかけです。経験や思い出、人と繋がり続け学ぶことすべてが自身のかけがえのない財産となる滝川名護児童交歓事業を今後も絶やすことなく努めていかなければなりません。友情や絆が深まるこの事業の魅力を地域の皆様に発信し、次世代に想いを繋げていけるよう「至誠通天」の想いのもと、一年間委員会活動に邁進してまいります。